オメガ スピードマスターの時計修理(外装磨き)
オメガ
スピードマスターの時計修理
スピードマスターの時計修理




- 作業金額33,000円(税込)
- 作業期間1ヶ月
- 修理部位表面全体
ご依頼の背景とお品物について
オメガの代表作「スピードマスター」です。
スピードマスターは「ムーンウォッチ」としても知られ、NASA公式採用の歴史を持つ名作クロノグラフ。スポーティーでありながらエレガントさも兼ね備えたデザインで、幅広い層から愛され続けています。
長年愛用されてきたステンレススチール製のスピードマスター。堅牢なケースとブレスレットを備えていますが、使用に伴い、ケース全体に細かな小傷や擦れ、ブレスレットのヘアライン仕上げ部分のツヤ消失、ポリッシュ面の光沢低下とくすみのような経年劣化が見受けられました。
ブランド品クリニックではカルティエ・オメガ正規店で研鑽を積んだ熟練の職人が、一点一点丁寧に対応させていただきます。
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修理前の状態
- オメガを代表するクロノグラフ「スピードマスター」。今回ご依頼いただいたのは、ステンレススチール製ケースとブレスレットが採用された定番モデルです。スポーティーでありながら高級感のあるデザインは、オンオフ問わず幅広いシーンで愛用され、多くのファンを魅了し続けています。
しかし今回のお品物は、長年のご使用により以下のような経年劣化が目立っていました。
『ケース全体の細かな擦り傷
日常的な使用でポリッシュ面には小傷が蓄積し、光沢が失われていました。』
『ブレスレットのヘアライン仕上げの消失
本来のマット感が薄れ、ツヤのムラや摩耗が目立っていました。』
『リューズやプッシュボタン周辺のくすみ
頻繁に触れる部分に皮脂や汚れが付着し、金属の輝きが曇っていました。』
『全体的なくすみとツヤの低下
ステンレス特有の輝きが失われ、時計全体が使用感の強い印象となっていました。』
スピードマスターのようなステンレス時計は、精密な機械としての機能性は維持されても、外装の輝きが失われることで高級感が損なわれてしまいます。今回も「ムーブメントは問題ないが、見た目を新品のように蘇らせたい」とのご要望をいただき、外装磨き(ポリッシュ・ヘアライン再生)を実施することとなりました。
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修理内容
- 今回のご依頼では、オメガの定番モデル「スピードマスター」ステンレススチール製ケースとブレスレットに対して、輝きを取り戻し高級感を再生するため、以下の6工程で外装磨き(ポリッシュ・ヘアライン再生)を行いました。
① クリーニング|表面の皮脂汚れ・くすみ除去
ステンレス表面に蓄積した皮脂やホコリを専用クリーナーで丁寧に洗浄。特にリューズやブレスレットの隙間など汚れがたまりやすい箇所を入念に処理し、ポリッシュ工程の下準備を整えました。
② ケースの研磨(ポリッシュ)|光沢の回復
ケース全体に広がる細かな擦り傷を丁寧に研磨し、ステンレス特有の上品な光沢を再生。深い傷は残さず、オリジナルのフォルムを崩さないよう慎重に磨き上げました。
③ ブレスレットのヘアライン再生|マット仕上げの復元
摩耗で失われたヘアライン部分を再加工し、本来のサテン調の質感を復元。光の反射でラインが自然に見えるよう均一に整えました。
④ リューズ・プッシュボタン磨き|細部の仕上げ
リューズやプッシュボタン周辺のくすみを除去し、操作感と外観を美しく改善。小さなパーツもステンレスの輝きを取り戻しました。
⑤ 全体の艶調整|均一な仕上がりに
ケースの鏡面部分とブレスレットのヘアライン部分を調和させ、光沢とマットのバランスを最適化。全体に統一感のある高級感を演出しました。
⑥ 最終コーティング|輝きと耐久性の保護
最後に専用保護コーティングを施し、日常使用での皮脂や汚れの付着を軽減。ステンレスの輝きを長く維持できるよう仕上げました。
このように、オメガ スピードマスターの外装磨きでは、鏡面仕上げとヘアライン仕上げを丁寧に再生することで、新品同様の輝きを取り戻すことが可能です。当店では一点ごとに最適な方法を選び、大切なお時計を長くご愛用いただけるようサポートしています。
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職人のコメント
- オメガ スピードマスターは、スポーツウォッチでありながら高級感を兼ね備えた、非常に完成度の高いモデルです。その分、ステンレスケースやブレスレットの磨きには細心の注意が必要となります。
特に今回のご依頼品は、長年の使用で全体に細かな傷やくすみが広がっており、ケースの光沢とブレスレットのヘアラインが曖昧になっていました。ステンレスの磨き作業では、鏡面部分とヘアライン部分を正確に仕上げ分けることが重要です。そうすることで、本来の立体感や美しいコントラストが復活します。
今回の仕上げでは、新品のような輝きを取り戻しつつも「使い込んだ風合い」を自然に残すことを意識しました。スピードマスターは、歴史あるモデルとしての重厚感を持ちながらも、磨き直しによって再び腕元で存在感を放つ時計へと蘇りました。
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